危険等級と危険物乙4試験

危険物第4類以外の危険等級について、甲種試験では確実に覚えておく必要がありますが、乙種試験では覚えていなくても大丈夫なことが多くなっています。

危険等級は、甲種取得まで視野に入れている方や高得点を目指している方は覚えておく必要がありますが、危険物乙4取得だけを考えている方にとっては重視しなくても大丈夫な論点です。

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危険等級

危険物は、危険性の程度に応じて危険等級Ⅰ・Ⅱ・Ⅲに区分されます。
危険物の運搬にあたっては、危険等級に応じた運搬容器を使用しなくてはなりません。

危険等級と危険物の類

危険物の類によっては、一部の危険等級がないことがあります。
例えば、第2類には危険等級Ⅰのものはなく、危険等級ⅡとⅢのものしかありません。

まずは各類にどの危険等級があるのかを覚えておく必要があります。

    危険物の類
危   1 2 3 4 5 6
険Ⅰ  〇 ― 〇 〇 〇 〇
等Ⅱ  〇 〇 〇 〇 〇 ―
級Ⅲ  〇 〇 ― 〇 ― ―

語呂:一応、富士山サイズの自然がこいつのロビー

一    :第1類
応    :危険等級Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ(すべて=All)
富    :第2類
士山   :危険等級Ⅱ、Ⅲ
サ    :第3類
イズの  :危険等級Ⅰ、Ⅱ
自    :第4類
然が   :危険等級Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ(全部)
こ    :第5類
いつの  :危険等級Ⅰ、Ⅱ
ロビ   :第6類
ー    :危険等級Ⅰ

危険等級がないもの

危険等級がないものを覚えたほうが、わずかながらですが暗記量を減らせます。

第1類:なし
第2類:危険等級Ⅰ
第3類:危険等級Ⅲ
第4類:なし
第5類:危険等級Ⅲ
第6類:危険等級Ⅱ、Ⅲ

語呂:危険等級なんてないさ、NASA兄さん
危険等級なんて
な   :なし(第1類)
い   :危険等級Ⅰ(第2類)
さ   :危険等級Ⅲ(第3類)
NA   :なし(第4類)
SA   :危険等級Ⅲ(第5類)
兄さん :危険等級Ⅱ、Ⅲ(第6類)

危険物の類ごとの危険等級と物質・性状

第1類の危険等級

危険等級Ⅰ

第1種酸化性固体

危険等級Ⅱ

第2種酸化性固体

危険等級Ⅲ

第3種酸化性固体

第2類の危険等級

危険等級Ⅱ

硫黄、リン(硫化リン、赤リン)
第1種可燃性固体

語呂:二人の井荻麟
二人の  :第2類 危険等級Ⅱ
井荻   :硫黄
麟    :リン(硫化リン、赤リン)

危険等級Ⅲ

鉄粉等、第2類のうち危険等級Ⅱ以外
第2種可燃性固体
引火性固体

第3類の危険等級

危険等級Ⅰ

カリウム(K)、ナトリウム(Na)、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、黄リン
第1種自然発火性物質及び禁水性物質

語呂:かなりあるキリン
か   :カリウム
なり  :ナトリウム
ある  :アルキルアルミニウム、アルキルリチウム
キリン :黄リン

危険等級Ⅱ

第3類のうち、危険等級Ⅰ以外
第2種自然発火性物質及び禁水性物質
第3種自然発火性物質及び禁水性物質

第4類の危険等級

危険等級Ⅰ

特殊引火物

危険等級Ⅱ

第1石油類及びアルコール類

危険等級Ⅲ

第4類のうち、危険等級Ⅰ、Ⅱ以外(第2石油類、第3石油類、第4石油類及び動植物油類)

語呂:一徳はついアルコール
一     :危険等級Ⅰ
徳は    :特殊引火物
つ     :危険等級Ⅱ
い     :第1石油類
アルコール :アルコール類

第5類の危険等級

危険等級Ⅰ

第1種自己反応性物質

危険等級Ⅱ

第2種自己反応性物質

第6類の危険等級

危険等級Ⅰ

すべての危険物第6類

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危険等級と指定数量

第4類以外の指定数量は、甲種試験では必須ですが、乙種試験ではそうではありません。
乙種試験対策としては余裕がある人向けです。

指定数量の単位

指定数量については、第4類はL(リットル)で、第4類以外はkg(キログラム)で指定されています。

第1類の指定数量

Ⅰ:第1種酸化性固体(50kg)
Ⅱ:第2種酸化性固体(300kg)
Ⅲ:第3種酸化性固体(1,000kg)

語呂:イチゴ党兄さん吐く、さーせんした
イチ   :Ⅰ
ゴ党   :50(kg)
兄    :Ⅱ
さん吐く :300(kg)
さー   :Ⅲ
せんした :1,000(kg)

第2類の指定数量

Ⅱ:硫黄、硫化リン、赤リン、第1種可燃性固体(100kg)
Ⅲ:鉄粉、第2種可燃性固体(500kg)
  引火性固体(1,000kg)

語呂:二人の井荻麟は一般人、砂鉄に誤爆、インコ戦
二人の  :危険等級Ⅱ 
井荻   :硫黄
麟は   :硫化リン、赤リン
一    :第1種可燃性固体
般人   :100(kg)(←ハンドレッド)
砂    :危険等級Ⅲ
鉄    :鉄粉
に    :第2種可燃性固体
誤爆   :500(kg)
インコ  :引火性固体
戦    :1,000(kg)

第3類の指定数量

Ⅰ:カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、第1種自然発火性物質及び禁水性物質(10kg)
  黄リン(20kg)
Ⅱ:第2種自然発火性物質及び禁水性物質(50kg)
  第3種自然発火性物質及び禁水性物質(300kg)

語呂:かなりある一発店、キリンは二重あご、2時50分は散々吐く
か    :カリウム
なり   :ナトリウム
ある   :アルキルアルミニウム、アルキルリチウム
一発   :第1種(自然)発火性(物質及び禁水性物質)
店    :10(kg)(←テン)
キリンは :黄リン
二重あご :20(kg)
2時   :第2種(自然発火性物質及び禁水性物質)
50分は  :50(kg)
散    :第3種(自然発火性物質及び禁水性物質)
々吐く  :300(kg)

第4類の指定数量

類別品名性質指定数量(単位:l)
第4類特殊引火物50
第1石油類非水溶液体200
水溶性液体400
アルコール類400
第2石油類非水溶液体1000
水溶性液体2000
第3石油類非水溶液体2000
水溶性液体4000
第4石油類6000
動植物油類10000

方法1:ドラム缶単位で覚える

(ドラム缶(200L)単位で)1、2、5、10、30、50

「1、2、5、10、30、50」をリズムで覚えます。

方法2:語呂合わせで覚える

語呂:とく子は意地悪あるよー、偽みつをが白い土間で一茶の水煮

とく   :特殊引火物
子は   :50(L)
意    :第1石油類
地悪   :200(L)
ある   :アルコール類
よー   :400(L)
に    :第2石油類
せ    :1,000(L)
み    :第3石油類
つをが  :2,000(L)
し    :第4石油類
ろい   :6,000(L)
ど    :動植物油類
ま    :10,000(L)

いっさ  :第1石油類から第3石油類まで
水    :水溶性液体
煮    :2倍

第5類の指定数量

Ⅰ:第1種自己反応性物質(10kg)
Ⅱ:第2種自己反応性物質(100kg)

語呂:小糸にハンド
こ   :第5類
い   :Ⅰ・第1種自己反応性物質
と   :10(kg)
に   :Ⅱ・第2種自己反応性物質
ハンド :100(kg)(←ハンドレッド)

第6類の指定数量

Ⅰ:(300kg)

語呂:六三百亭
(「料理の鉄人」、話の鉄人で有名な道場六三郎氏のお店、ろくさん亭のもじりです)
六   :第6類
三百亭 :300(kg)

危険等級と指定数量のまとめ

類別性質品名性状危険等級指定数量
第1類酸化性固体第1種酸化性固体50kg
第2種酸化性固体300kg
第3種酸化性固体1,000kg
第2類可燃性固体硫化リン100kg
赤リン100kg
硫黄100kg
第1種可燃性固体100kg
鉄粉500kg
第2種可燃性固体500kg
引火性固体1,000kg
第3類自然発火性物質及び禁水性物質リウム10kg
ナトリウム10kg
アルキルアルミニウム10kg
アルキルリチウム10kg
第1種自然発火性物質及び禁水性物質10kg
黄りん20kg
第2種自然発火性物質及び禁水性物質50kg
第3種自然発火性物質及び禁水性物質300kg
第4類引火性液体特殊引火物50L
第1石油類非水溶液体200L
水溶性液体400L
アルコール類400L
第2石油類非水溶液体1,000L
水溶性液体2,000L
第3石油類非水溶液体2,000L
水溶性液体4,000L
第4石油類6,000L
動植物油類10,000L
第5類自己反応性物質第1種自己反応性物質10kg
第2種自己反応性物質100kg
第6類酸化性液体300kg

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