危険物乙4試験では暗記が有効です。
丸暗記だけで合格することも不可能でありません。

特に短期合格をしたいのであればしっかりと暗記に取り組むべきです。

ただ、やり方には注意が必要です。

危険物乙4試験は丸暗記でも合格できるけど…

危険物乙4試験では暗記が有効

合格に必要な知識を効率的に覚えていくことが危険物乙4試験合格への近道になります。
危険物乙4試験には応用問題は出ません。
事例から課題を抽出するような問題も、実際の運用を考慮した問題も出されることはありません。

危険物乙4試験で試されるのは、基本的な事項を知っているか否かです。
そのため、危険物に関する基本的な知識があれば、危険物乙4試験に合格することができます。

危険物乙4試験向けには、暗記型の学習が有効です。
極論、丸暗記でも合格可能です。

暗記型学習は効率的

暗記型学習は効率的です。
試験では基本的な知識が問われるのですから、わかっていなくても覚えていれば得点できます。
試験に出るところだけを覚えるのですから、効率がよく、時間もかからなそうです。

危険物乙4試験対策は暗記しかない

そのせいか、危険物乙4試験対策は暗記型の学習しかないかのような状況です。

市販教材は暗記型学習用のものばかり

危険物乙4試験では暗記が有効です。
そのせいで市販の教材は暗記型学習に対応したものがほとんどとなっています。

試験の頻出事項を抽出し、覚えるべきこととして列記、それらを覚えれば合格点を確保できるようなつくりになっています。

多くの人は暗記型学習をせざるを得ない

現状、普通に手に入る教材としては暗記型学習に対応したものしかない状況です。
そのため、普通の人は暗記型学習をするほかありません。

テキストに書いてあることを覚える、わかっていなくても覚える、そうならざるを得ません。
もちろん、わからない項目について調べながら勉強する、理解型学習をすることもできます。
しかし、資料を別に用意しなければなりませんし、多くの時間がかかります。

お金や時間に余裕があるのなら、わかるようになるまで調べながら勉強をするのでもいいでしょう。
ただ、お金や時間をふんだんにかけられる方は多くはありません。
多くの人はお金や時間のかからない勉強方法を選ばざるを得ません。

記憶力に自信のない方は不利

危険物乙4試験向けては、多くの人は暗記型学習をせざるを得ません。
市販の教材を使い、必要な知識を覚えていくわけです。

ただ、記憶力には個人差があり、容易にできる方とそうでない方が出てきてしまいます。

危険物乙4試験は記憶力がいい方が有利

暗記型学習をする上では記憶力がいい方が当然有利です。

記憶力が良ければ短期間で勉強を終えられます。
世の中には、一度読んだことは忘れないという方もいらっしゃいます。
そうした方はテキストを通読すれば合格に必要な知識を得られてしまいます。
危険物乙4試験も一夜漬けで合格できるでしょう。

記憶力に自信のない方は苦労する

当然、危険物乙4試験では記憶力に自信のない方は不利になります。
覚えるのが苦手な方、忘れやすい方などは暗記型学習で苦労することになるでしょう。

だからといって、危険物乙4試験対策として暗記型学習以外の方法はほとんどありません。
苦労しながら暗記型学習を続け、記憶力のいい方以上に努力をしていかざるを得ません。
そのせいで、合格を途中で諦めてしまう方もいらっしゃいます。

理解しながらの学習は実行が難しい

だったら、理解型学習をしていけばいいかもしれません。
しかし、理解型学習はハードルが高くなっています。
市販の教材にはありませんし、あったとしてもお金も時間も相当かかるものになるでしょう。

現状では、記憶力に自信のない方も暗記型学習をしていくほかないようです。

記憶力に自信のない方の暗記

記憶力の自信のない方は苦労する学習をしていかなければなりません。
それでも苦労を減らす方法はあります。
できるだけの工夫をして覚えられるようにしていきましょう。

関連付けて覚える

同じ暗記でも、他の事項との関連付けていくと、覚えやすく、忘れにくく、思い出しやすくなります。

人間の記憶は、個々に独立した状態ではなく、相互に関連付けられた状態で覚えられています。
きっかけがあると多くの記憶が芋づる式に思い出されるのはそのためです。

項目間を関連付ける

勉強する項目同士を関連付けて覚えていくと効率的です。

例えば、「燃焼の三要素(可燃物、酸素供給源及び点火源)」を覚えるのであれば、「消火の三要素(除去効果による消火、窒息効果による消火及び冷却効果による消火)」と対応付けて覚えるようにします。
それとともに、消火剤とも関連付けて覚えていきます。
さらに、消火剤は物質の三態に応じて分類して覚えます。

例:燃焼の三要素

燃焼の三要素 消火の三要素
可燃物 → 除去効果による消火:可燃物を除去
酸素供給源 → 窒息効果による消火:酸素供給を遮断
点火源 → 冷却効果による消火:引火点等未満に冷却

消火剤
液体 → 水系消火剤:冷却効果による消火:大きな比熱で冷却
水消火剤
強化液消火剤
泡消火剤(泡で可燃物を被覆→窒息効果も)
気体 → ガス消火剤:窒息効果による消火:酸素を除去
ハロゲンガス消火剤
二酸化炭素消火剤
固体 → 粉末消火剤:窒息効果による消火:可燃物を被覆、酸素に触れさせない
リン酸塩類(ABC消火剤):抑制効果大
炭酸水素塩類:抑制効果小

経験と関連付ける

実生活での経験と関連付けると記憶が容易になることもあります。

消火の三要素を身近な経験と関連付けます。
除去効果による消火の一例に、コンロやガスストーブなどの栓を閉めることがあります。
可燃物の供給を遮断して火を消します。
窒息効果による消火の一例に、オイルライターの火を消すことがあります。
ライターの蓋を閉めて酸素の供給を遮断することで火を消します。
冷却効果による消火の一例に、たき火に水をかけて消すことがあります。
薪などに水をかけ、燃える温度以下に下げて火を消します。

生活の中の身近な事柄と結びつけると、覚えやすくなります。

語呂合わせ

語呂合わせも関連付けて覚える方法の一つです。
語句や短文と関連付けて覚えれば、数多くの事項も思い出しやすくなります。

語呂合わせは使い方が大事

昔から暗記のために語呂合わせが使われてきました。
ただ、語呂合わせはを覚えるのにはあまり向いているようには思えません。
いきなり語呂合わせから覚えるようなことはしないほうがいいでしょう。

語呂合わせは一度覚えたものを忘れないように、思い出しやすくするように使うべきです。

語呂合わせのポイント

昔から使われているだけあって、語呂合わせはたくさんあります。
先人の知恵というべきでしょう。

ただ、先人の知恵のすべてが役立つとは限りません。
自分に合ったもの、使いやすいものを選んで使っていきましょう。

また、時間はかかりますが、自分で語呂合わせをつくるものいいでしょう。
記憶の助けになります。

語呂合わせを使う際のポイントをいくつか挙げていきます。

呪文はやめておく

意味のない羅列はやめておいた方がいいです。
覚えにくく、思い出しにくい、覚えるコストの割に役に立たってくれません。

絵的に面白いものにする

文章の語呂合わせは、一つの絵にできるようなものが覚えやすく、思い出しやすいものになります。

再現できるものにする

語呂を覚えても項目を思い出せないようなものは避けるべきです。
特に頭文字を取った語呂合わせに起きやすいのですが、語呂の中には覚えても項目が思い出せないようなものもあります。

覚えるのなら思い出しやすい語呂にすべきです。

系統立てて覚える

多くの事柄を覚えるためには、それらの特徴に応じて分類・整理していくとやりやすくなります。

例えば、消防法上の製造所等は系統立てて覚えると効果的です。

消防法上の製造所等

製造所等(12種類)
│製造所(1種類)

├貯蔵所(7種類)
│├容器で貯蔵(2種類)
││├屋内貯蔵所
││└屋外貯蔵所
││
│└タンクで貯蔵(5種類)
│ ├屋内タンク貯蔵所
│ ├屋外タンク貯蔵所
│ ├地下タンク貯蔵所
│ ├簡易タンク貯蔵所
│ └移動タンク貯蔵所

└取扱所(4種類)
├給油取扱所
├販売取扱所
├移送取扱所
└一般取扱所