危険物に共通する性質の覚え方
固体に共通する性質(比重)
固体は重いが、インコはかなり軽い
危険物に共通する性質
共通する性質を優先して覚えると、最終的な暗記量を減らすことができます。
固体に共通する性質
第1類及び第2類並びに第3類及び第5類の一部
比重
原則:比重>1(水より重い)
例外:比重<1(水より軽い)
- 第2類引火性固体の一部
- 第3類の一部(アルカリ金属(Li、K、Na)、水素化リチウム(LiH))
語呂:固体は重いが、インコはかなり軽い
固体は重いが:固体の比重>1
インコは :引火性固体
か :カリウム(K)
な :ナトリウム(Na)
り :リチウム(Li)、水素化リチウム(LiH)
軽い :比重<1
酸化性物質に共通する性質
第1類、第6類
- 不燃性
- 酸化性
- 可燃物との接触・混合により爆発の危険
危険物の類ごとに共通する性質
危険物第1類に共通する性質
性質 酸化性固体
身近な例:高度さらし粉(次亜塩素酸カルシウム)
危険物第1類すべてに共通する性質
〇固体
〇比重>1
〇加熱・衝撃・摩擦に不安定(=分解しやすい)
〇不燃性
〇酸化性
〇可燃物との接触・混合により爆発の危険
危険物第1類の多くに共通する性質
水溶性のものが多い
二酸化鉛のように水に溶けない例外もあります。
加熱すると分解して酸素を放出するものが多い
重クロム酸アンモニウムのように、加熱すると窒素や水等に分解する例外もあります。
多くは無色または白色のものが多い
過酸化カリウムや過マンガン酸カリウムのように有色の例外があります。
危険物第2類に共通する性質
性質 可燃性固体
身近な例:硫黄、鉄粉
危険物第2類すべてに共通する性質
〇固体
〇可燃性
〇還元性
〇酸化剤との接触・混合により爆発の危険
〇微粉状のものは粉塵爆発の危険性がある
〇火炎による着火または比較的低温での引火・着火が容易
危険物第2類の多くに共通する性質
比重>1のものが多い
引火性固体の一部は比重<1です。
無色または白色のものが多い
硫化リン(黄色)、赤リン(赤褐色)や硫黄(黄)のように有色の例外があります。
非水溶性のものが多い
ほとんどが非水溶性ですが、引火性固体の一部のアルコール成分が水に溶けます。
水と接触すると水素と熱を発するものがある
アルミニウム(Al)や亜鉛(Zn)のように水と接触すると水素と熱を発するものがあります。
燃焼により有毒ガスを発生するものがある
硫化リンや赤リンのように燃焼により有毒ガスを発生するものがあります。
危険物第3類に共通する性質
性質 自然発火性物質及び禁水性物質
身近な例:黄リン、ナトリウム
危険物第3類の多くに共通する性質
多くは自然発火性と禁水性の両方の性質
危険物第3類の多くが自然発火性と禁水性の両方の性質を有します。
ただし、黄リンは自然発火性のみ、リチウムは禁水性のみを有します。
自然発火性
自然発火性物質は空気にさらされると自然発します。
禁水性
禁水性物質は水と接触すると発火または可燃性ガスを発生します。
固体または液体
危険物第3類には固体と液体の両方があります。
多くは比重>1
危険物第3類の多くは比重>1ですが、リチウム(Li)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、水素化リチウム(LiH)のように比重<1となる例外があります。
多くは金属または金属を含む化合物
危険物第3類の多くは金属または金属を含む化合物ですが、トリクロロシランのような例外もあります。
危険物第4類に共通する性質
性質 引火性液体
身近な例:ガソリン、灯油
危険物第4類すべてに共通する性質
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
危険物第4類の一部に共通する性質
・多くが無色
・ほとんどに臭いがある
・多くが比重<1(水より軽い)
・多くが非水溶性
・非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
危険物第5類に共通する性質
性質 自己反応性物質
危険物第5類すべてに共通する性質
〇固体または液体
〇比重>1
〇加熱・衝撃・摩擦により発火・爆発の危険
〇加熱すると爆発的に燃焼、燃焼速度が速い
〇可燃物と酸素供給源が共存しているため、酸素がなくても自己燃焼する
〇分子内に炭素原子または窒素原子を含む(「CorN(コーン)」と覚える)
危険物第5類の多くに共通する性質
分子内に酸素原子を含むものが多い
危険物第5類の多くは分子内に酸素原子を含みますが、アジ化ナトリウムのように酸素原子を含まないものもあります。
分子内に窒素原子を含むものが多い
危険物第5類の多くは分子内に窒素原子を含みますが、有機過酸化物のように窒素原子を含まないものもあります。
危険物第6類に共通する性質
性質 酸化性液体
身近な例:硝酸
危険物第6類すべてに共通する性質
〇液体
〇比重>1
〇酸化性
〇可燃物との接触・混合により爆発の危険
〇不燃性
〇蒸気は有毒
第6類の多くに共通する性質
・酸素を放出して他の燃焼を助けるものがある
・多くは腐食性があり、皮膚等に接触すると危険