危険物取扱者試験では、物理変化と化学変化を区別させる問題が出されます。

物理変化では、物質そのものは変化せず、形や体積が変化します。
化学変化では、元の物質とは異なる性質を持つ物質に変化します。

物理変化

物理変化は、物質の三態の変化等、化学組成の変化を伴わない、物質の状態や形だけの変化です。

  • 物質の三態の変化(融解、蒸発(気化)、昇華(凝華)、凝固、凝縮(液化))
  • 溶解
  • 析出
  • 蒸留
  • 分留
  • 潮解
  • 風解

物理変化の例(過去の出題例)

  • ニクロム線に通電したときの発熱
  • 氷が解けて水になる、水が凍って氷になる
  • 海水を煮詰めると塩の結晶が析出する
  • ドライアイスが気体の二酸化炭素になる

化学変化

化学変化は、化合、分解等、物質を構成する原子の結合の組換えが伴う変化です。

  • 化合
  • 分解
  • 複分解
  • 置換
  • 重合

化合は2種類以上の物質が化学的に結合して別の物質を生じることで、化合によってできた物質を化合物といいます。

なお、危険物取扱者試験では次の反応に関するものがよく出題されます。

  • 酸化(燃焼、サビ等)
  • 分解(電気分解)
  • 発酵

化学変化の例(過去の出題例)

  • 木炭が燃えると灰になる
  • メタノールが燃えて水と二酸化炭素になる
  • 鉄がさびる
  • 紙(セルロース)が強酸で黒くなる
  • 水を電気分解して酸素と水素を得る
  • グルコースが発酵してエタノールと二酸化炭素になる