酸と塩基の覚え方
リトマス試験紙の反応
トーマスさんはあかん!
水素イオン指数(pH)
ぴえん、ちい散歩の応援、なちゅかしい
酸と塩基
酸と酸性
酸は、水に溶解すると電離して水素イオン(H+)を生じる物質です。
酸の特徴
- 酸味がある
- 多くの金属と反応して水素を発生する
- 青色のリトマス試験紙を赤くする
- 塩基を中和する
酸性
酸としての性質があることを酸性といいます。
塩基と塩基性(アルカリ性)
塩基は、水に溶解すると電離して水酸化物イオン(OH-)を生じる物質です。
塩基の特徴
- 苦みがある
- 手につけるとぬるぬるする
- 赤色のリトマス試験紙を青くする
- 酸を中和する
塩基性(アルカリ性)
塩基としての性質があることを塩基性またはアルカリ性といいます。
中性
酸性も塩基性(アルカリ性)も示さないものが中性です。
リトマス試験紙の反応
酸性
青色の試験紙→赤
塩基性
赤色の試験紙→青
中性
青色、赤色いずれの試験紙も変化なし
語呂:トーマスさんはあかん!
(きかんしゃトーマスです。トーマスが酸の海に落ちて真っ赤になっているイメージです。事故は起こるものさ)
トーマス :(リ)トーマス試験紙
(トーマスの車体の)青、
さんは :酸性
あかん! :赤
塩基性については酸性の逆ですから、無理に覚えなくても大丈夫です。
参考:リトマス試験紙の変化の覚え方は、大昔からいろいろあります。
ルパン三世のジャケットの色で覚えるというのもありました。
第1作では青いジャケット、第2作では赤いジャケットだったので、「ルパン「酸性」は「赤から青」」という具合です。
調べればほかにもいろいろなものが出てきますので、ご自分に合ったものを使ってください。
中和
酸性と塩基性の水溶液を混ぜることで、どちらの性質も持たない中性にすることを中和といいます。
中和の際、塩(えん)と水ができます。
参考:この塩は食塩のことではありません。
確かに、中和によって食塩(塩化ナトリウム)が生成されることもありますが、この塩(えん)は違うものを指しています。
塩(えん)は、中和の際に生ずる水以外の化合物で、塩基の陽イオンと酸の陰イオンから生成されるものです。
試験で問われるような知識ではありませんが、念のため。
水素イオン指数(pH)
水素イオン指数は、溶液の水素イオン濃度を表す数値で、溶液の酸性・塩基性の程度を表すものです。
水素イオン指数は、記号pHで表します。
参考:以前、昭和の時代ですが、pHはドイツ語読みでペーハーと呼んでいましたが、現在は英語読みでpHと呼ぶことが一般的になっています。
- pH=7で中性
- 0<pH<14
- pHが0に近づくほど強い酸性
- pHが14に近づくほど強い塩基性
語呂:ぴえん、ちい散歩の応援、なちゅかしい
ぴえん、 :pH
ちい :小さい
散歩の :酸性
応 :大きい
援、 :塩基性
な :7
ちゅ :中性
かしい
水素イオン濃度
参考:乙種試験対策としては、水素イオン濃度から先は、比較的余裕のある方向けです。
出題頻度が高くはない割に、理解するのが面倒だからです。
少しだけですが数学の知識を使うので、苦手意識を刺激しやすいという厄介さもあります。
得点効率を考えれば、後回しにしていい項目でしょう。
水素イオン濃度は、水溶液の水素イオンのモル濃度のことで、[H+]で表します。
また、水溶液の水酸化物イオンのモル濃度を水酸化物イオン濃度といい、[OH-]で表します。
純水では、水分子の一部が電離してイオンを生じています。
水素イオン濃度と水酸化物イオン濃度は等しくなっていて、25℃では次のようになります。
[H+]=[OH-]=1.0×10-7mol/L
水素イオン濃度と水素イオン指数(pH)
水素イオン指数(pH)は、水素イオン濃度[H+]を使って、次のように表されます。
pH=log(1/[H+])=-log([H+])
logは常用対数(10を底とする対数)です。
したがって、[H+]=10-nmol/Lのとき、pHはnとなります。
参考:最後の手段として、「[H+]=10-nmol/Lのとき、pHはn」だけ丸暗記するという手もあります。
乙種試験では、水素イオン濃度関連でこれを超えた知識は問われません。