危険物乙4試験の物理・化学の全体像

危険物取扱者試験の物理・化学

危険物取扱者試験での物理・化学
→火災をはじめとする災害対策に必要な物理と化学

危険物取扱者と消防法

危険物取扱者制度の根拠法→消防法(消防法第13条以降)

危険物取扱者制度→消防法の目的を達成するための一つの手段

消防法の目的

火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行い、もつて安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資する

消防法第1条

消防法の目的:火災をはじめとする災害対策をすることで社会を幸せにする

→中心は火災対策

危険物取扱者制度→火災対策をすることで社会を幸せにするための一つの手段

危険物取扱者試験の物理・化学

危険物取扱者試験は、危険物の取扱作業の保安に関して必要な知識及び技能について行う。

消防法第13条の3

消防法の目的の中心は火災対策

→危険物取扱者試験では、火災対策の視点から、危険物の取扱作業の保安に必要な知識・技能を持っているかが試される

危険物取扱者試験の物理と化学:火災対策に必要な、危険物に関する物理・化学

危険物取扱者試験に出る物理・化学の分野

  • 受験物理でいうところの、熱力学
  • 受験化学でいうところの、理論化学及び有機化学の一部

危険物取扱者試験に出ない物理・化学の分野

  • 受験物理でいうところの、力学、波動、電磁気、原子物理
  • 受験化学でいうところの、無機化学及び有機化学の大部分

←火災対策に関係が少ないもの

危険物乙4試験の物理・化学

試験科目:「基礎的な物理学及び基礎的な化学(物化)」

基礎的:応用的はでない、基本となるようなもの

危険物乙4試験の物理と化学:火災対策に必要な、危険物に関する物理・化学のうち、応用的はでない基本となるようなもの

危険物乙4試験に出る物理・化学の分野

  • 基礎的な熱力学
  • 基礎的な理論化学及び有機化学のごく一部

→大部分が中学理科で、一部が高校の初期段階で学ぶもの

危険物乙4試験に出る物理・化学の全体像

火災
 ├◎燃焼
 │ ├〇燃焼の形態(←物質の三態)
 │ ├〇有機物の燃焼
 │ ├〇引火と発火
 │ ├〇燃焼範囲(→性質・消火)
 │ └〇燃焼の難易(→熱)
 ├◎消火
 │ └〇消火と消火剤
 ├〇熱
 │ ├〇熱の移動
 │ ├熱と比熱(計算問題)
 │ └熱膨張(計算問題)
 ├〇事故対策
 │ ├〇自然発火
 │ ├〇粉じん爆発
 │ └混合危険
 └〇炎色反応

防災
 ├◎金属の腐食
 │ └〇イオン化傾向
 ├〇静電気
 └〇電池(計算問題:オームの法則・合成抵抗)
   └電気分解

化学の基礎(計算問題:化学反応式、熱化学方程式)
 │ ├酸化と還元
 │ └酸と塩基
 ├〇物質の三態(計算問題:ボイルの法則・シャルルの法則)
 │ ├沸点と飽和蒸気圧
 │ └気体
 ├〇物理変化と化学変化
 │ └〇単体・化合物・混合物
 └有機化合物
   └高分子化合物