予防規程・定期点検・保安検査の覚え方

予防規程
よっ!防大ポルシェ
大泉が野獣に!逃避行に100点

定期点検
帝大はポルシェコーナー

保安検査

定期保安検査
定期券が徳さんは得意ぃぃ

臨時保安検査
リンボー徳さん、藤田一派

保安検査の検査項目
保険探偵あつよ!

予防制度(予防規程・定期点検・保安検査)

予防制度

試験用の用語です。公式の用語ではありませんが、まとめて覚えるのに便利です。

  • 予防制度
    • 自主的予防
      • 予防規程(自主保安に関する定め)
      • 定期点検(自主的な点検)
    • 公的予防
      • 保安検査(市町村長等が行う検査)

予防規程

予防規程は、火災予防のための自主保安に関する定めです。
所有者等・従業員は予防規程を守る義務があります。

自主保安に関する定め

予防規程は自主保安に関する定めなので、設備等を熟知している所有者等が定めることになっています。

市町村長等の認可

所有者等が定めた予防規程は、市町村長等の認可を受ける必要があります。

この認可を受けないと、罰則が科されることがあります。

予防規程未認可の罰則:6月以下の懲役または50万円以下の罰金
(→使用停止命令等にはならない)

また、予防規程に変更の必要があるときは、市町村長等は予防規程の変更を命ずることができます。

予防規程を定める義務のある製造所等

①製造所      10以上
②屋内貯蔵所    150以上
③屋外タンク貯蔵所 200以上
⑧屋外貯蔵所    100以上
⑫一般取扱所    10以上

⑨給油取扱所 すべて
⑪移送取扱所 すべて

①、②、③、⑧、⑫:大規模グループ:数量制限がない
⑨、⑪:どんどん供給される
→事故の際に被害がとても大きくなる

語呂:よっ!防大ポルシェ
よっ!防  :予防規程
大     :大規模グループ
ポルシェ  :⑨⑪

大規模グループとは

暗記用で、①、②、③、⑧、⑫をひとまとめにして覚えるものです。
もちろんですが、公式な用語ではありません。

大規模グループは、予防制度の予防規程、定期点検及び保安検査だけでなく、保安距離でも使うので、まとめて覚えておくと試験対策として効率的です。
また、大規模グループの内容を「大」の一文字にまとめることで語呂合わせが簡単になります。

語呂:大泉が野獣に!逃避行に100点
(大泉さんが野獣になって、完璧な逃避行をしているようです)
おお   :大規模グループ
い    :①   とう   :10以上
ず    :②   ひこう  :150以上
みが   :③   に    :200以上
や    :⑧   100    :100以上
じゅうに :⑫   点    :10以上

(なお、これは製造所等を数字対応式暗記をしていることを前提にしています。)

ちなみに、大規模グループの法律上の位置づけは、市町村長等が製造所等の設置・変更の許可をしたときに、国家公安委員会等に通報することになっている製造所等です(消防法第11条第7項)。

予防規程に定めるべき事項

火災予防のための自主保安に関する定めなので、予防規程に定めるのは予防に関する事項です。
したがって、営業や事後処理に関することは対象外です。

試験では、選択肢の文章が予防規程の内容として適切か否かを判断させる問題が出されますが、判断自体は常識で読めばわかるものがほとんどです。

実務では重要な項目ですが、試験だけを考えれば常識で判断すれば十分です。

それでも心配な方は、危険物の規制に関する規則第60条の2を一読しておけばいいと思います。

定期点検

定期点検は、所有者等の義務として、製造所等の位置、構造及び設備が技術上の基準に適合しているかを点検するものです。

定期点検の実施者

定期点検の実施者は次のとおりです。

  • 危険物取扱者(甲種・乙種・丙種)
  • 危険物施設保安員
  • 危険物取扱者(甲種・乙種・丙種)の立会

立会については取扱作業との違いに注意が必要です。
取扱作業の立会ができるのは、甲種及び乙種危険物取扱者です。

地下貯蔵タンク、地下埋設配管、移動貯蔵タンク等の漏れの点検
・定期点検の実施者かつ点検の方法に関し知識及び技能を有する者
固定式の泡消火設備に関する点検
・泡消火に関して知識及び技能を有する者

→複雑なものについては、専門の知識及び技能を有するもの出ないと定期点検をできない。

定期点検対象施設

          倍数等
①製造所      10以上(・)または地下タンクを有する
②屋内貯蔵所    150以上
③屋外タンク貯蔵所 200以上
⑧屋外貯蔵所    100以上
⑫一般取扱所    10以上(・)または地下タンクを有する

⑨給油取扱所     (・)地下タンクを有する
⑪移送取扱所    すべて

⑤地下タンク貯蔵所 すべて
⑦移動タンク貯蔵所 すべて

定期点検対象施設

=予防規程対象施設+⑤、⑦
=大規模グループ+どんどん供給+複雑なタンク

①製造所、⑨給油取扱所及び⑫一般取扱所については地下タンクを有するもの

語呂:帝大はポルシェコーナー
(帝大生はポルシェのコーナーに行くだけです)
帝    :定期点検
大は   :大規模グループ
ポルシェ :⑨⑪
コーナー :⑤⑦

語呂:ちかタンと行く湯治
ちかタンと:地下タンクを有するもの
行    :①製造所
く    :⑨給油取扱所
湯治   :⑫一般取扱所

定期点検が不要な施設

④屋内タンク貯蔵所
⑥簡易タンク貯蔵所
⑩販売取扱所

→数量制限があるもの

試験では、定期点検が不要な施設を覚えているだけで正解できる問題も少なくありません。

語呂:素人は点検不要
し    :④
ろう   :⑥
とは   :⑩
点検不要 :定期点検不要

定期点検の実施

・1年に1回以上
・届出義務なし(資料の提出を求められることはあり)

漏れの点検

地下貯蔵タンク・地下埋設配管
・許可日または前回の漏れの点検日から1年を経過する日の属する月の末日までの間に1回以上
(→1年に1回以上)

移動貯蔵タンク(⑦移動タンク貯蔵所)
・許可日または前回の漏れの点検日から5年を経過する日の属する月の末日までの間に1回以上
(→5年に1回以上)

点検記録

・3年保存(⑦移動タンク貯蔵所は10年保存)

点検記録の記載事項

・製造所等の名称
・点検方法と結果
・点検年月日
・実施者等氏名

語呂:点検記録は生ホッケ雛
(定点記録をしているのは生ホッケのお雛様、魚のひな人形ってどうなんでしょうか)
点検記録は :点検記録の記載事項
生     :(製造所等の)名前(名称)
ホッケ   :方法と結果
ひ     :(点検年月)日
な     :(実施者等の)氏名

保安検査

保安検査は、市町村長等が行う公的な検査で、巨大施設が対象です。

保安検査の実施者

保安検査は市町村長等が行う

定期保安検査と臨時保安検査

定期保安検査

検査対象                   検査時期(※1)
・特定屋外タンク貯蔵所(容量10,000kL以上)  8年に1回(※2)
・特定移送取扱所(延長15㎞超ほか)      1年に1回

語呂:定期券の徳さん、今、背徳医院の非行委員
(バスで定期的に旅をしているとくさんが、今は裏で背徳医院の非行委員をしている、真っ黒なお話)
定期券の :定期(保安)検査
徳    :特定
さん   :③屋外タンク貯蔵所
今    :10,000kL(いちまん)
背    :8年に1回
徳    :特定
いいんの :⑪移送取扱所
非行   :15km以上
いいん  :1年に1回

短めバージョン
定期券が徳さんは得意ぃぃ
定期券が :定期(保安)検査
徳    :特定
さん   :③屋外タンク貯蔵所
は    :8年に1回
得    :特定
意ぃ   :⑪移送取扱所
ぃ    :1年に1回

検査時期等の例外

(※1)定期保安検査の時期について、
・危険物との貯蔵及び取扱が休止されたことにより
・市町村長等が検査期間が適当でないと認るときは、
・所有者等の申請に基づき、
市町村長等が別に定める時期とすることができる

(※2)総務省令で定める保安のための措置を講じているものは、市町村長等が定める10または13年とすることができる

臨時保安検査

検査対象                  検査時期
・特定屋外タンク貯蔵所(容量1,000kL以上)   不等沈下がタンク直径の1%以上

語呂:リンボー徳さん、藤田直系の一派
(リンボーダンスをする徳さん、まさかチョーさん派ではなく藤田一派だったとは…)
リンボー  :臨時保安検査
徳     :特定
さん    :③屋外タンク貯蔵所
藤     :不等沈下
田直系の  :タンク直径の
一派    :1%以上

保安検査の検査対象及び検査項目

特定屋外タンク貯蔵所
・タンクの底部の板の厚さ
・タンクの溶接部
特定移送取扱所
・移送取扱所の構造及び設備

語呂:保険探偵あつよ!
(保険金を調べる探偵です、言葉の勢いで)
保険  :保安検査の検査項目
探   :タンクの
偵   :底部の
あつ  :厚さ
よ   :溶接部