危険物の品名覚え方
賢しい事故さ、ここぶえぶえ

危険物第4類の品名
特殊なハッカーは白衣か。今のニートは恰幅よか
イッセーinフィミマ
アルタでイカさんがムーミンを覗く
偽の印が不一致の直美
魅せろ稲尾!匂う美馬
寄席の駅員から匂う煮込み
どうしよう煮込み

危険物第4類の物質名
特殊なジ・二流・アルフィーさんはプロっピ
1番をガリ勉が取る作戦H、ミスって汗がピリ
2番手は継投で岸、黒部がスチール!ミスった作戦プロアクティブ
三重苦のレオ、兄にトロ、ミスにぐりぐり
4巡目はぎっしり過疎
同感、秋の食欲

危険物とは【危険物乙4・危険物に関する法令】

危険物取扱者試験における「危険物」

危険物取扱者試験における「危険物」は、消防法上の危険物を指します。

消防法の目的は、火災をはじめとする災害対策を進めることにより社会の幸せを増進することです。
したがって、消防法を根拠とする危険物の規制は、消防法の目的に沿って、火災予防の観点から行われることになります。

危険物取扱者試験における「危険物」=消防法上の危険物

危険物の規制←火災予防の観点

(消防法上の)危険物
〇火災に対する危険を考慮
×人体への毒性や環境への汚染等は考慮しない

危険物とは

危険物とは、「火災や爆発の危険性がある物質のうち、法別表第一の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性質を有するもの」をいいます。

ちなみに「法別表第一」とは、消防法の一部である別表のうちの一番目のもののことです。

「危険物」のポイント

  • 固体または液体である
  • 第1類から第6類までに分類される

固体または液体である

→気体は「危険物」に含まれない

(消防法上の)固体・液体

常温常圧(20℃1気圧)の状態が判断基準

固体:液体・気体以外
気体:常温常圧で気体状
液体:常温常圧で液状、または、20℃超40℃以下で液状

→常温常圧で気体であるプロパンバス、液化石油ガス、液体酸素ガスや液体水素ガスは「危険物」に含まれない

第1類から第6類までに分類される

法別表第一で危険物を第1類から第6類までに分けて性質及び品名を掲げています。

法別表第一

類別性質品名
第一類酸化性固体一 塩素酸塩類
二 過塩素酸塩類
三 無機過酸化物
四 亜塩素酸塩類
五 臭素酸塩類
六 硝酸塩類
七 よう素酸塩類
八 過マンガン酸塩類
九 重クロム酸塩類
十 その他のもので政令で定めるもの
十一 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
第二類可燃性固体一 硫化りん
二 赤りん
三 硫黄
四 鉄粉
五 金属粉
六 マグネシウム
七 その他のもので政令で定めるもの
八 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
九 引火性固体
第三類自然発火性物質及び禁水性物質一 カリウム
二 ナトリウム
三 アルキルアルミニウム
四 アルキルリチウム
五 黄りん
六 アルカリ金属(カリウム及びナトリウムを除く。)及びアルカリ土類金属
七 有機金属化合物(アルキルアルミニウム及びアルキルリチウムを除く。)
八 金属の水素化物
九 金属のりん化物
十 カルシウム又はアルミニウムの炭化物
十一 その他のもので政令で定めるもの
十二 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
第四類引火性液体一 特殊引火物
二 第一石油類
三 アルコール類
四 第二石油類
五 第三石油類
六 第四石油類
七 動植物油類
第五類自己反応性物質一 有機過酸化物
二 硝酸エステル類
三 ニトロ化合物
四 ニトロソ化合物
五 アゾ化合物
六 ジアゾ化合物
七 ヒドラジンの誘導体
八 ヒドロキシルアミン
九 ヒドロキシルアミン塩類
十 その他のもので政令で定めるもの
十一 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
第六類酸化性液体一 過塩素酸
二 過酸化水素
三 硝酸
四 その他のもので政令で定めるもの
五 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの

法別表第一について、性質欄は確実に覚えておく必要がありますが、品名欄はすべて覚える必要はありません。
ただ、いくつか品名を覚えておくと「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」で得点しやすくなります。

危険物の性質の暗記法

第1類:酸化性固体
第2類:可燃性固体
第3類:自然発火性物質及び禁水性物質
第4類:引火性液体
第5類:自己反応性物質
第6類:酸化性液体

語呂:賢しい事故さ、ここぶえぶえ

さ :酸化性   こ:固体
か :可燃性   こ:固体
し :自然発火性 ぶ:物質(固体・液体)
い :引火性   え:液体
じこ:自己反応性 ぶ:物質(固体・液体)
さ :酸化性   え:液体

有名な語呂合わせです。
3,4回声に出して読めば覚えてしまうでしょう。

順番があるので、間違いがないようにしなければいけません。
覚えていられるか不安な方は、試験本番では、問題用紙の余白に「さかしいじこさ…」と書き込んでしまうのがおすすめです。

危険物の物質名の暗記法

品名については、第4類以外は暗記する必要は少ないです。
「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」で高得点を狙う方や甲種や他の乙種試験を受ける方は覚えたほうがいいですが、乙4だけであればここまで覚えなくても合格圏に入れるでしょう。

危険物第1類の物質名

  • 塩素酸塩類
  • 無機過酸化物
  • 過マンガン酸塩類
  • 硝酸塩類

語呂:1円でも向かうさ、我慢のおしょうさん
(「とても少ないお布施でも、我慢して法事に向かう和尚さん」のイメージ)
1     :第
えん    :素酸塩類
むかうさ  :過酸化塩類
がまん   :過マンガン酸塩類
おしょうさん:硝酸塩類

危険物第2類の物質名

  • 硫化リン
  • 赤リン
  • 硫黄
  • 鉄粉
  • マグネシウム
  • 引火性固体

語呂:2人の井荻麟と鉄人マックイーン
(「2人の井荻麟さんと屈強な身体のスティーブ・マックイーンとが対峙している」イメージ
つかみ合いをさせると記憶に残りやすい映像になるかもしれません。
ちなみに「井荻麟」は、機動戦士ガンダムの監督、富野由悠季の作詞家時の名義です。)
2人の:第
いお :硫黄
ぎりん:赤リン
てつ人:
まっく:マグネシウム
いーん:火性固体

危険物第3類の物質名

  • カリウム
  • ナトリウム
  • リチウム
  • アルキルアルミニウム
  • 黄リン

語呂:みつ子のかなりあるキリン
(「みつ子さんが、かなり首の長いキリンを飼っている」イメージ
みつ子さんがキリンの頭に乗っていたりすると記憶に残りやすくなります。
また、みつ子さんはキリンとはかけ離れたイメージの人にすると印象が強くなります。
でんぐり返しの方とか、有名プロレスラーの元奥さんとか。)
みつこの:
か   :リウム
な   :ウム
り   :チウム
ある  :アルキルアルミニウム
きりん :黄リン(きりんと読ませる)

危険物第4類の物質名

重要論点であるため後述します。

危険物第5類の物質名

  • 有機過酸化物
  • ニトロ化合物

語呂:豪遊母さんにトロ
(「豪遊しているお母さんにトロをぶつけている」イメージ
派手にお金を使っているお母さんに、巨大なトロの寿司をぶつけているところを想像すると記憶に残りやすいのではないでしょうか。)
ごう     :
ゆうかあさん :過酸化物
にとろ    :ニトロ化合物

危険物第6類の物質名

  • 過塩素酸
  • 過酸化水素
  • 硝酸

語呂:無駄には買えんさ、母さんショー
(「豪遊していたお母さんはショーのチケットを買いたくない」と思っているイメージ
豪遊していたお母さんが宝塚のようなショーに出ている、そのショーのチケットを買うのは無理だと思っている、そんなところを想像してください。)
むだには :
かえんさ :過塩
かあさん :過酸化水素
しょー  :

複数性状物品の類の定め方

複数の類にまたがる性質を持った物品を複数性状物品と呼びます。
複数性状物品の類は、次のようにして定めます。

原則:大きい類にする

  • 第1類と第2類⇒第2類
  • 第1類と第5類⇒第5類
  • 第2類と第3類⇒第3類
  • 第4類と第5類⇒第5類

例外:3類と4類⇒3類

危険物第4類

危険物第4類は引火性液体です。

引火性液体とは、液体であって、引火の危険性を判断するための政令で定める試験において引火性を示すものをいいます。

危険物第4類については、それぞれの定義と品名を覚えておく必要があります。
品名は「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の学習の基礎になりますので、代表的なものだけでも早い時期に覚えておくべきです。

特殊引火物

特殊引火物とは、ジエチルエーテル、二硫化炭素その他1気圧において、発火点が100℃以下のものまたは引火点が-20℃以下で沸点が40℃以下のものをいいます。

1気圧において
発火点100℃以下(二硫化炭素)
または
引火点‐20℃以下かつ沸点40℃以下

特殊引火物の定義の語呂合わせ

語呂:特殊なハッカーは白衣か。今のニートは恰幅よか

特殊な    :特殊引火物
ハッカーは  :発火点
白衣か    :100(℃)以下
い      :引火点
まのニートは :マイナス20(℃以下)
かっ     :かつ
ぷく     :沸点
よか     :40(℃以下)

特殊引火物の具体的な品名

  • ジエチルエーテル
  • 二硫化炭素
  • アセトアルデヒド
  • 酸化プロピレン

語呂:特殊なジ・二流・アルフィーさんはプロっピ
ジ・二流・アルフィーはジ・アルフィーとかかっています。
インパクトの強い言葉の方が記憶に残りやすいので使っています。
もちろん、ジ・アルフィーは超一流のプロ、アーティストですよ。
特殊な     :特殊引火物
ジ       :ジエチルエーテル
二流      :二硫化炭素
アルフィー   :アセトアルデヒド
さんはプロっピ :酸化プロピレン

語呂(ミニマム):特殊なジ・二流

第1石油類

第一石油類とは、アセトン、ガソリンその他1気圧において引火点が21℃未満のものをいいます。

1気圧において
引火点21℃未満

語呂:イッセーinフィミマ
(イッセーさんが微妙な名前のコンビニにいます)
イッセー:第1石油類(いち―せきゆ)
in   :引火点
フィ  :21(℃)
ミマ  :未満

第1石油類、第2石油類及び第3石油類については、非水溶性のものと水溶性のものを分けて覚えておく必要があります。

第1石油類の具体的な品名

  • <非水溶性>
    • ガソリン
    • ベンゼン
    • トルエン
    • 酢酸エチル
    • エチルメチルケトン
  • <水溶性>
    • アセトン
    • ピリジン

語呂:1番をガリ勉が取る作戦H、ミスって汗がピリ
1番を  :第1石油類
ガリ   :ガソリン
勉が   :ベンゼン
取る   :トルエン
作戦H  :酢酸エチル(エチルメチルケトン)
ミスって :(ここから水溶性)
汗が   :アセトン
ピリ   :ピリジン

語呂(ミニマム):1番をガリ勉が取る!ミスって焦る

アルコール類

アルコール類とは、一分子を構成する炭素の原子の数が1個から3個までの飽和一価アルコールをいいます(ただし含有量60%以上のもの)。

炭素数3までの飽和1価アルコール
含有量60%以上

語呂:アルタでイカさんがムーミンを覗く

アル   :アルコール類
タで   :炭素
イ    :1
カ    :から
さん   :3
が    :含有量
ムー   :60%
ミンを  :未満
覗く   :除く

アルコール類の具体的な品名

  • メタノール
  • エタノール
  • 1-プロパノール(n-プロピルアルコール)
  • 2-プロパノール(イソプロピルアルコール)

語呂:メープルアルコール
メ     :メタノール
ー(え)  :エタノール
プル    :プロパノール
アルコール :アルコール類

まずはメタノールとエタノールを覚えて、あとからプロパノールを覚えれば大丈夫です。

第2石油類

第2石油類とは、灯油、軽油その他1気圧において引火点が21℃以上70℃未満のものをいいます。

1気圧で
引火点21℃以上70℃未満

語呂:偽の印が不一致の直美

偽の   :第2石油類(に―せきゆ)
印が   :引火点
ふいっちの:21(℃以上)
なお   :70(℃)
み    :未満

第2石油類の具体的な品名

  • <非水溶性>
    • 灯油
    • 軽油
    • キシレン
    • クロロベンゼン
    • スチレン
  • <水溶性>
    • 酢酸(氷酢酸)
    • プロピオン酸
    • アクリル酸

語呂:2番手は継投で岸、黒部がスチール!ミスった作戦プロアクティブ
2番手は  :第2石油類
継     :軽油
投で    :灯油
岸     :キシレン
黒部が   :クロロベンゼン
スチール  :スチレン
ミスった  :(ここから水溶性)
作戦    :(氷)酢酸
プロ    :プロピオン酸
アクティブ :アクリル酸

語呂(ミニマム):二番手は継投で岸、ミスった作戦

第3石油類

第3石油類とは、重油、クレオソート油その他1気圧において引火点が70℃以上200℃未満のも
のをいいます。

1気圧で
引火点70℃以上200℃未満

語呂:魅せろ稲尾!匂う美馬

魅せろ  :第3石油類(3-せきゆ)
い    :引火点
なお   :70(℃以上)
におう  :200(℃)
美馬   :未満

第3石油類の具体的な品名

  • <非水溶性>
    • 重油
    • クレオソート油
    • アニリン
    • ニトロベンゼン
  • <水溶性>
    • エチレングリコール
    • グリセリン

語呂:三重苦のレオ、兄にトロ、ミスにぐりぐり
三    :第3石油類
重    :重油
苦のレオ :クレオソート油
兄    :アニリン
にトロ  :ニトロベンゼン
ミスに  :(ここから水溶性)
グリ   :エチレングリコール
グリ   :グリセリン

語呂(ミニマム):三重苦のレオ、ミスにぐりぐり

第4石油類

第4石油類とは、ギヤー油、シリンダー油その他1気圧において引火点が200℃以上250℃未満
のものをいいます。

1気圧で
引火点200℃以上250℃未満
常温(20℃)で液状

語呂:寄席の駅員から匂う煮込み

寄席の :第4石油類(よん―せきゆ)
駅   :液状
員から :引火点
匂う  :200(℃以上)
煮込  :250(℃)
み   :未満

第4石油類の品名

  • 潤滑油
  • ギア油
  • シリンダー油
  • 可塑剤

語呂:4巡目はぎっしり過疎
4   :第4石油類
巡目は :潤滑油
ぎっ  :ギア油
しり  :シリンダー油
過疎  :可塑剤

第4石油類の具体的な品名については、無理して覚えなくても何とかなります。
燃料に使わない工業用の石油類とイメージできれば大丈夫です。

動植物油類

動植物油類とは、動物の脂肉等または植物の種子もしくは果肉から抽出したものであって、1気圧において引火点が250℃未満のものをいいます。

1気圧で
動植物由来
引火点250℃未満

語呂:どうしよう煮込み
どうしよう :動植物油類、動植物由来
煮込    :250(℃)
み     :未満

動植物油脂類の具体的な品名

  • 乾性油
    • アマニ油
    • キリ油
  • 食用油

語呂:同感、秋の食欲
同  :動植物油類
感  :乾性油
あ  :アマニ油
きの :キリ油
食欲 :食用油

乾性油としてアマニ油だけは覚えておいてください。
自然発火の原因として乾性油であるアマニ油が頻出です。

危険物第4類の引火点と品名のまとめ

引火点 品名
│   特殊引火物
-20℃
│   第1石油類
21℃
│   第2石油類
70℃
│   第3石油類
200℃
│   第4石油類
250℃

語呂:徳間には一時いた蜷川みつを氏は不幸
(徳間さんに一時所属した蜷川さん、幸せではない詩人だったのでしょうか)
徳   :特殊引火物
間   :マイナス
には  :20(℃)
一   :第1石油類
時いた :21(℃)   :じ:2、い:1
に   :第2石油類
ながわ :70(℃)   :な:7、わ:0
み   :第3石油類
つを  :200(℃)   :つ:2、を:0
氏は  :第4石油類
不幸  :250(℃)   :ふ:2、こ:5、お:0

危険物第4類の語呂合わせの背景

上記の危険物第4類の品名語呂合わせには背景があります。
背景を知ると、多少なりとも覚えやすくなると思います。

(前提)
野球の試合、西武ライオンズっぽいチームでの出来事です
始球式にジ・アルフィーさんが登場するところからはじまります
【特殊なジ・二流・アルフィーさんはプロっピ】

(試合開始)
先発はガリ勉さん、作戦を弄しましたが、うまくいきませんでした
【1番をガリ勉が取る作戦H、ミスって汗がピリ】

(試合中盤)
投手は継投策、攻撃では機動力を使おうとしましたが…
【2番手は継投で岸、黒部がスチール!ミスった作戦プロアクティブ】

(盗塁失敗)
うまくいかなかった監督のレオは、一部の選手に不公平な扱いをします
【三重苦のレオ、兄にトロ、ミスにぐりぐり】

(試合終盤)
試合終盤、4周り目の打撃陣はやる気を失ってしまいました
【4巡目はぎっしり過疎】

(試合終了、シーズンも終了)
今日の敗戦でシーズンも終了してしまいました
秋の訪れを食欲で感じています
【同感、秋の食欲】

正直、野球要素が強すぎです。