危険物第4類の品名の覚え方
遠いアルコール兄さんの指導
危険物第4類の定義
特殊なハッカーは白衣か。今のニートは恰幅よか
イッセーinフィミマ
アルタでイカさんがムーミンを覗く
偽の印が不一致の直美
魅せろ稲尾!匂う美馬
寄席の駅員から匂う煮込み
どうしよう煮込み
特殊なジ・二流・アルフィーさんはプロっピ
1番をガリ勉が取る作戦H、ミスって汗がピリ
2番手は継投で岸、黒部がスチール!ミスった作戦プロアクティブ
三重苦のレオ、兄にトロ、ミスにぐりぐり
4巡目はぎっしり過疎
同感、秋の食欲
メープルアルコール
危険物第4類の品名
特殊引火物
第1石油類
アルコール類
第2石油類
第3石油類
第4石油類
動植物油類
語呂:特殊スイッチがある兄さんの指導
特殊 :特殊引火物
スイッチが :第1石油類
ある :アルコール類
兄 :第2石油類
さんの :第3石油類
指 :第4石油類
導 :動植物油類
特殊引火物
特殊引火物は、1気圧において発火点が100℃以下のもの、または、引火点が‐20℃以下かつ沸点が40℃以下のものです。
語呂:特殊なハッカーは白衣か。今のニートは恰幅よか
特殊な :特殊引火物
ハッカーは :発火点
白衣か :100(℃)以下
い :引火点
まのニートは :マイナス20(℃以下)
かっ :かつ
ぷく :沸点
よか :40(℃以下)
特殊引火物の特徴
- 発火点100℃以下→二硫化炭素
- 引火点‐20℃以下→引火しやすい
- 沸点40℃以下→常温で高い揮発性
燃焼範囲
燃焼範囲が広い(特殊引火物型1~40vol%、アセトアルデヒドは4.0~60vol%)
参考:燃焼範囲の目安と類型
それぞれの類型の呼称は試験対策上のものです。
公式なものではありません。
危険物第4類の多くの物質は次の類型のいずれかにあてはまります。
燃焼範囲については、細かな数値を覚えていなければ得点できないような問題は出ません。
大体の傾向がわかっていれば十分得点できます。
個々の物質の燃焼範囲ではなく、どの類型であるかを覚える方が効率的です
特殊引火物型
おおよそ1~40vol%(ジメチルエーテル1.9~36vol%)
メタノール型(とても水溶性)
おおよそ7~40vol%(メタノール)(6.7~37vol%)
エタノール型(水溶性)
おおよそ3~20vol%(エタノール3.3~19vol%)
プロパノール型(やや水溶性)
おおよそ2~13vol%(1-プロパノール2.1~13.7vol%)
炭化水素型(ガソリン型)
おおよそ1~8vol%(1.4~7.6vol%)
特殊引火物の代表的物質
- ジエチルエーテル
- 二硫化炭素
- アセトアルデヒド
- 酸化プロピレン
語呂:特殊なジ・二流・アルフィーさんはプロっピ
ジ・二流・アルフィーはジ・アルフィーとかかっています。
インパクトの強い言葉の方が記憶に残りやすいので使っています。
もちろん、ジ・アルフィーは超一流のプロ、アーティストですよ。
特殊な :特殊引火物
ジ :ジエチルエーテル
二流 :二硫化炭素
アルフィー :アセトアルデヒド
さんはプロっピ :酸化プロピレン
語呂(最小限):特殊なジ・二流
第1石油類
第1石油類は、特殊引火物以外で、1気圧において引火点が21℃未満のものです。
語呂:イッセーinフィミマ
イッセー:第1石油類(いち―せきゆ)
in :引火点
フィ :21(℃)
ミマ :未満
第1石油類の特徴
- 引火点が21℃未満→常温(20℃)で引火の危険
- 引火点が0℃未満のものが多い(例外:トルエン4℃、ピリジン20℃)
- 沸点が100℃未満のものが多い(例外:トルエン111℃、ピリジン115.5℃))
燃焼範囲
非水溶性:炭化水素型
水溶性(+酢酸エチル、エチルメチルケトン):プロパノール型
第1石油類の代表的物質
非水溶性の第1石油類
- ガソリン
- ベンゼン
- トルエン
- 酢酸エチル
- エチルメチルケトン
水溶性の第1石油類
- アセトン
- ピリジン
語呂:1番をガリ勉が取る作戦H、ミスって汗がピリ
1番を :第1石油類
ガリ :ガソリン
勉が :ベンゼン
取る :トルエン
作戦H :酢酸エチル(エチルメチルケトン)
ミスって :(ここから水溶性)
汗が :アセトン
ピリ :ピリジン
語呂(最小限):1番をガリ勉が取る!ミスって焦る
アルコール類
アルコール類は、1分子を構成する炭素の原子の数が、1個から3個までの飽和1価アルコールです。
(ただし、含有量が60%未満の水溶液を除く)
語呂:アルタでイカさんがムーミンを覗く
アル :アルコール類
タで :炭素
イ :1
カ :から
さん :3
が :含有量
ムー :60%
ミンを :未満
覗く :除く
アルコール類の特徴
- 引火点10℃以上20℃未満
- 沸点100℃未満
水溶性
アルコール類は水溶性です。
水に任意の割合で溶けるほか、ジエチルエーテルにも溶けます。
ナトリウムと反応
ナトリウムと反応させると水素を発生します。
引火点
アルコール類の引火点は、10℃以上20℃未満
→冬季には引火点を下回ることも
沸点
メタノール<エタノール<プロパノール
燃焼範囲
メタノール:メタノール型
エタノール:エタノール型
プロパノール:プロパノール型
アルコール類の酸化
第1級アルコール→(酸化)→アルデヒド→(酸化)→カルボン酸
第2級アルコール→(酸化)→ケトン
アルコール類の具体的物質
- メタノール
- エタノール
- 1-プロパノール(n-プロピルアルコール)
- 2-プロパノール(イソプロピルアルコール)
語呂:メープルアルコール
メ :メタノール
ー(え) :エタノール
プル :プロパノール
アルコール :アルコール類
第2石油類
第2石油類は、1気圧において引火点が21℃以上70℃未満のものです。
語呂:偽の印が不一致の直美
偽の :第2石油類(に―せきゆ)
印が :引火点
ふいっちの:21(℃以上)
なお :70(℃)
み :未満
第2石油類の特徴
引火点:30~40℃程度のものが多い(灯油程度)
沸点100℃以上
霧状にして空気中に浮遊すると、空気との体積当たりの接触面積が大きくなり引火しやすくなる
発火点
発火点は灯油、軽油は約220℃(ガソリン(約300℃)より低い)、
その他は400℃以上のものが多い(ガソリンより高い)
比重
比重<1のものが多いが、比重>1のものもある
比重>1の物質
- クロロベンゼン(1.1)
- 酢酸(1.05)
- アクリル酸(1.05)
燃焼範囲
非水溶性:炭化水素型
水溶性(酢酸、アクリル酸):エタノール型
第2石油類の代表的物質
非水溶性の第2石油類
- 灯油
- 軽油
- キシレン
- クロロベンゼン
- 1-ブタノール
水溶性の第2石油類
- 酢酸
- (プロピオン酸)
- アクリル酸
語呂:2番手は継投で岸、黒部がスチール!ミスった作戦プロアクティブ
2番手は :第2石油類
継 :軽油
投で :灯油
岸 :キシレン
黒部が :クロロベンゼン
スチール :スチレン
ミスった :(ここから水溶性)
作戦 :(氷)酢酸
プロ :プロピオン酸
アクティブ :アクリル酸
語呂(最小限):二番手は継投で岸、ミスった作戦
第3石油類
第3石油類は、1気圧において引火点が70℃以上200℃未満のものです。
語呂:魅せろ稲尾、匂う美馬
魅せろ :第3石油類(3-せきゆ)
い :引火点
なお :70(℃以上)
匂う :200(℃)
美馬 :未満
第3石油類の特徴
引火点
- 非水溶性:70~80℃程度が多い
- 水溶性:100℃以上のものが多い
霧状にして空気中に浮遊すると、空気との体積当たりの接触面積が大きくなり引火しやすくなる
沸点
200℃前後~300℃程度のものが多い
比重
比重>1のものが多い
例外:重油(0.9~1.0)
第3石油類の代表的物質
非水溶性の第3石油類
- 重油
- クレオソート油
- アニリン
- ニトロベンゼン
水溶性の第3石油類
- エチレングリコール
- グリセリン(グリセロール)
語呂:三重苦のレオ、兄にトロ、ミスにぐりぐり
三 :第3石油類
重 :重油
苦のレオ :クレオソート油
兄 :アニリン
にトロ :ニトロベンゼン
ミスに :(ここから水溶性)
グリ :エチレングリコール
グリ :グリセリン
語呂(最小限):三重苦のレオ、ミスにぐりぐり
第4石油類
第4石油類は、1気圧において常温(20℃)で液状、かつ、引火点が200℃以上250℃未満のものです。
語呂:寄席の駅員から匂う煮込み
寄席の :第4石油類(よん―せきゆ)
駅 :液状
員から :引火点
匂う :200(℃以上)
煮込 :250(℃)
み :未満
第4石油類の特徴
引火点が高いため、加熱しない限り引火の危険性は少ない
霧状にして空気中に浮遊すると、空気との体積当たりの接触面積が大きくなり引火しやすくなる
燃焼温度が高く、火災時は液温が非常に高くなる
非水溶性、粘度が高く、比重<1のものが多い
揮発性がほとんどなく、蒸発しにくい
第4石油類の品名
- 潤滑油
- ギア油
- シリンダー油
- 可塑剤
語呂:4巡目はぎっしり過疎
4 :第4石油類
巡目は :潤滑油
ぎっ :ギア油
しり :シリンダー油
過疎 :可塑剤
第4石油類の具体的な品名については、無理して覚えなくても何とかなります。
燃料に使わない工業用の石油類とイメージできれば大丈夫です。
動植物油類
動植物油類は、動物の油脂等または植物の種子もしくは果肉から抽出したもので、1気圧において引火点が250℃未満のものです。
語呂:どうしよう煮込み
どうしよう :動植物油類、動植物由来
煮込 :250(℃)
み :未満
動植物油類の特徴
- 霧状にしたり布に染み込んだものは、空気との体積当たりの接触面積が大きくなり引火しやすくなる
- 蒸発しにくいが、燃焼温度が高く、火災時は液温が非常に高くなる
- 布に染み込んだものは、酸化熱により自然発火することがある
比重
非水溶性で、比重<1のものが多い(比重0.9程度)
油脂としての特徴
- 動植物から採れる油脂の分子量や不飽和度は動植物の種類によって異なる
- 油脂の融点は、油脂を構成する脂肪酸の炭素数が多いほど、二重結合の数が少なくなるほど高くなる
- 不飽和脂肪酸で構成された植物油に水素を付加して作られたものを硬化油という(ex.マーガリン)
動植物油類の品名
- 乾性油(アマニ油、キリ油)
- 食用油
語呂:同感、秋の食欲
同 :動植物油類
感 :乾性油
あ :アマニ油
きの :キリ油
食欲 :食用油
乾性油としてアマニ油だけは覚えておいてください。
自然発火の原因として乾性油であるアマニ油が頻出です。
自然発火
自然発火は、物質が常温の空気中で自然に発熱し、その熱が蓄積されることで発火点に達して燃焼をはじめる現象です。
自然発火は、意図的な点火源がない、加熱されていない状態で発生するものです。
酸化熱による自然発火
油脂の酸化は、油脂の分子内の不飽和結合に酸素が結合することで進行します。
油脂が酸化される際に酸化熱を生じ、これが蓄積すると発火することがあります。
これが酸化熱による自然発火です。
動植物油類がしみ込んだ布や紙等を、風通しの悪い場所や換気がない室内に放置すると、酸化熱が蓄積し、自然発火を起こしやすくなります。
乾性油の自然発火
油脂の中でも乾性油は自然発火しやすい物質です。
乾性油の分子内には不飽和結合が多く存在します。
この不飽和結合に酸素が結合する、つまり酸化されると、酸化熱が発生します。
この酸化熱が蓄積され、発火点に達すると発火します。
乾性油とは
ヨウ素価が大きい(ヨウ素価130以上)油脂を乾性油といいます。
乾性油は不飽和度が高い、不飽和結合が多い油脂で、乾きやすく、空気中に長時間放置すると、酸化により固化し、自然発火を起こしやすくなります。
ヨウ素価とは
ヨウ素価は、不飽和結合の多さを表す指標です。
ヨウ素価は、油脂100gが吸収するヨウ素のグラム数で、不飽和度が高い(分子内に不飽和結合が多い)油脂ほどヨウ素価が大きくなります。
代表的な乾性油
- アマニ油
- キリ油
「自然発火/乾性油/ヨウ素価が大きい/アマニ油/酸化熱」のキーワードだけで得点できることも少なくありません。
語呂:士官用アーマーさん
(偉い人用の鎧です)
士 :自然発火
官 :乾性油
用 :ヨウ素価が大きい
アーマー :アマニ油
さん :酸化熱