第1石油類の性質の覚え方
第1石油類
1番をガリ勉が取る作戦H、ミスって汗がピリ
(ミニマム)1番をガリ勉が取る!ミスって汗
第1石油類
第1石油類は、特殊引火物以外で、1気圧において引火点が21℃未満のものです。
非水溶性の第1石油類
- ガソリン
- ベンゼン
- トルエン
- 酢酸エチル
- エチルメチルケトン
水溶性の第1石油類
- アセトン
- ピリジン
語呂:1番をガリ勉が取る作戦H、ミスって汗がピリ
1番を :第1石油類
ガリ :ガソリン
勉が :ベンゼン
取る :トルエン
作戦H :酢酸エチル(エチルメチルケトン)
ミスって :(ここから水溶性)
汗が :アセトン
ピリ :ピリジン
語呂(ミニマム):1番をガリ勉が取る!ミスって焦る
第1石油類の特徴
第1石油類の定義
引火点が21℃未満→常温(20℃)で引火の危険
語呂:イッセーinフィミマ
イッセー:第1石油類(いち―せきゆ)
in :引火点
フィ :21(℃)
ミマ :未満
引火点と沸点
引火点が0℃未満のものが多い(例外:トルエン4℃、ピリジン20℃)
→多くが氷点下でも引火する
沸点が100℃未満のものが多い(例外:トルエン111℃、ピリジン115.5℃))
→多くが水よりも低い温度で沸騰する
燃焼範囲
非水溶性:炭化水素型
水溶性(+酢酸エチル、エチルメチルケトン):プロパノール型
非水溶性の第1石油類
試験対策上、非水溶性の第1石油類として重要なのは、ガソリン、ベンゼン及びトルエンです。
これらの性質についてはしっかり覚えておきましょう。
ガソリン
ガソリンは、危険物第4類に共通する性質を有しています。
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
△無色→ただし、自動車用ガソリンはオレンジ色に着色
〇臭いがある
〇比重<1(水より軽い)
〇非水溶性
〇非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
ガソリンの試験対策
◎引火点-40℃以下
◎燃焼範囲 1.4~7.6vol% →物理・化学でも出題可能性あり
炭化水素型の燃焼範囲(1~8vol%)
無色の液体
特有の臭気
自動車用ガソリンはオレンジ色に着色、工業用ガソリンは無色
→ガソリン税徴収の必要性から
水に不溶、有機溶媒によく溶ける
発火点約300℃→軽油の約220℃との比較で
(→ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの原理上の違い)
◎ガソリンは、炭素数4~10程度の炭化水素の混合物→物理・化学でも出題可能性あり
◎完全燃焼で水と二酸化炭素→物理・化学でも出題可能性あり
第1類または第6類の酸化性物質との混合で酸化
発熱、発火、爆発、爆発性の過酸化物生成の危険
樹脂やプラスチック等を膨潤させる
ベンゼン
ベンゼンは、危険物第4類に共通する性質を有しています。
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
〇無色
〇臭いがある
〇比重<1(水より軽い)
〇非水溶性
〇非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
ベンゼンの試験対策
◎芳香族炭化水素
燃焼範囲:炭化水素型(1.2~7.8vol%)
無色の液体
◎芳香族特有の甘い香り
融点5.5℃(冬季に凝固することも)
水に不溶、有機溶媒によく溶ける
揮発性があり、蒸気は強い毒性
トルエン
トルエンは、危険物第4類に共通する性質を有しています。
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
〇無色
〇臭いがある
〇比重<1(水より軽い)
〇非水溶性
〇非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
トルエンの試験対策
◎芳香族炭化水素
◎引火点0℃以上(4℃)→屋外貯蔵所で貯蔵可
沸点100℃以上(111℃)
燃焼範囲:炭化水素型(1.1~7.1vol%)
無色の液体
特有の臭気
水に不溶、有機溶媒によく溶ける
毒性はベンゼンに比べて低い
そのため有機溶媒として広く利用される
ただし、長期の吸入は脳障害にも
濃硝酸と反応(ニトロ化)してトリニトロトルエンを生ずる(第5類危険物)
トリニトロトルエン:TNT、代表的な爆薬
酢酸エチル
酢酸エチルは、危険物第4類に共通する性質と一部異なる性質を有しています。
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
〇無色
〇臭いがある
〇比重<1(水より軽い)
△非水溶性(→非水溶性に分類されるが、水に少し溶ける)
〇非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
酢酸エチルの試験対策
燃焼範囲:プロパノール型(やや水溶性)(2.0~11vol%)
無色の液体
果実臭(→酢酸臭ではない)
〇非水溶性に分類されるが、水に少し溶ける
アルコールやほとんどの有機溶媒に溶ける
エチルメチルケトン
酢酸エチルは、危険物第4類に共通する性質と一部異なる性質を有しています。
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
〇無色
〇臭いがある
〇比重<1(水より軽い)
△非水溶性(→非水溶性に分類されるが、水に少し溶ける)
〇非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
エチルメチルケトンの試験対策
燃焼範囲:プロパノール型(やや水溶性)(1.7~11vol%)
無色の液体
特異な臭気(酢酸エチルとは違う臭い)
〇非水溶性に分類されるが、水に少し溶ける
アルコールやほとんどの有機溶媒に溶ける
水溶性の第1石油類
試験対策上、水溶性の第1石油類として重要なのは、アセトンです。
アセトンの性質についてはしっかり覚えておきましょう。
アセトン
アセトンは、危険物第4類に共通する性質と一部異なる性質を有しています
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
〇無色
〇臭いがある
〇比重<1(水より軽い)
△非水溶性(→水にも有機溶媒にも溶ける両親媒性)
×非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
アセトンの試験対策
無色の液体
特異な臭気
→マニキュアの除光液の臭い(除光液にはアセトンが使われている(いた))
燃焼範囲:プロパノール型(やや水溶性)(2.5~12.8vol%)
〇水溶性・水にも有機溶媒にもよく溶ける(両親媒性)
→泡消火剤は水溶性用のものを使用する
常温で高い揮発性
ピリジン
ピリジンは、危険物第4類に共通する性質と一部異なる性質を有しています。
〇液体
〇蒸気比重>1(空気より重い、蒸気は低所に滞留)
〇蒸発燃焼、引火点を有する
〇無色
〇臭いがある
〇比重<1(水より軽い)
×非水溶性
×非水溶性のものは電気の不良導体、静電気を発生しやすい
ピリジンの試験対策
無色の液体
特異な悪臭
燃焼範囲:プロパノール型(やや水溶性)(1.8~12.4vol%)
引火点0℃以上(20℃)→屋外貯蔵所で貯蔵可
〇水溶性(泡消火剤は水溶性用のものを使用)
水によく溶け、アルコール、ジエチルエーテルにもよく溶ける